腎臓病がEDを引き起こす理由


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慢性腎臓病・腎不全とEDの因果関係


【腎不全とED】
腎不全などの慢性腎臓病(chronic kidney disease;CKD)では勃起不全の発症が非常に高率になります。


【慢性腎臓病・腎不全とは】
腎不全などの慢性腎臓病とは、糖尿病など様々な理由で腎臓の機能障害が進展した疾患であり、 慢性腎臓病という病名は、腎不全などの腎機能障害の定義を単純化させて、 早期治療の促進をさせる目的で近年、提唱されたものになります。


【腎臓の役割】
腎臓は電解質・水分・酸塩基平衡の調節、窒素代謝物の排泄、血圧の調節、 赤血球の産生に関連したエリスロポエチンの産生など、数多くの役割を果たしています。 つまり腎臓の機能障害を呈する疾患である腎不全は、前述の役割の障害に関連した、 数多の症状を引き起こします。


【EDの頻度】
本邦における腎不全・透析患者等を含めた慢性腎臓病患者の疫学的研究によると、 およそ70%近い腎不全患者がED/勃起不全を呈すると報告しています。 この腎不全におけるED/勃起不全の発症率は年齢別で見ると、 年齢の上昇に応じて発症頻度も上昇しており、 60歳代では90%近くが発症していると報告しています。


【ED発症の原因】
腎不全において、ED/勃起不全の発症の原因につながる生理的変化は単独ではなく、数多くあります。 以下、その発症要因を列記します。
・男性ホルモンの産生障害:精巣のライディッヒ細胞におけるテストステロンの産生量が腎不全では低下するとされておりED/勃起不全発症の因子となります。
・自律神経機能障害:自律神経は勃起機能の中心的な役割がありますが、腎不全では自律神経機能障害が発生しED/勃起不全発症の因子となります。
・血流障害:腎不全では動静脈の血行障害がよく発生し、勃起においては海綿体への血液の流入が障害されED/勃起不全発症の因子となります。
・貧血による血管機能の低下:腎不全では腎性貧血が進行して、その結果として血管機能が低下し、ED/勃起不全発症の因子となります。


【腎不全によるEDの治療】
慢性腎不全や慢性腎臓病に合併したED/勃起不全の場合は バイアグラシアリス、 は慎重に観察しながらであれば、処方は可能になります。 透析療法を受けられている方はバイアグラならば処方可能になります。 一方、レビトラこうした状態の方には処方できないのでご了承くださいませ。 またエリスロポエチンの投与による腎性貧血の改善により、ED/勃起不全の改善が見られるとの報告も御座います。


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