尿道下裂の説明



尿道下裂とEDの関係


【尿道下裂とED/勃起不全】
尿道下裂hypospadiasとは男性に発生する外陰部奇形であり、 基本的には尿道の開口部が正常と違う事が疾患の本態です。
また開口部の異常に付随して外性器や精巣下降にも種々の問題が生じます。
尿道下裂における性交障害は外性器の形状異常に起因したものが主体で、 それ以外にも合併する停留精巣の精巣機能低下によってED:勃起不全などを発生する事が有ります。


【頻度・分類、また合併する停留精巣によるED/勃起不全】
尿道下裂は男性の外性器奇形で最も高頻度な疾患であり、出生男児250人に1人の頻度で発生します。 その分類は開口部に応じて大きく7種に分けられており、亀頭部型、冠状溝型、陰茎型、 陰茎陰嚢部型、陰嚢型、会陰部型になります。 陰嚢型、会陰部型などの開口部が下位に存在するタイプは陰嚢が左右に分けられており、 その外陰部形状は女性的外陰部になります。こうした尿道下裂では胎生期の精巣下降が上手くいかず、 停留精巣を尿道下裂に伴う事が頻繁です。 停留精巣は造精機能障害やテストステロン分泌不良などの精巣機能低下を伴う場合が多く、 精巣の機能低下はED/勃起不全や男性不妊症の発症に関連します。


【尿道下裂と性交障害】
尿道下裂に伴う性交障害は、 基本的には尿道下裂にともなう尿道索によって陰茎が腹部側に屈曲される事によって発生します。 腹側に屈曲された陰茎は勃起を生じると牽引されている事によって疼痛を惹起し、 この疼痛と陰茎の形状から性交障害が発生します。 ちなみに、線維性結合組織を含まない形成不全の尿道や海綿体などから構成されているものを皮膚性尿道索と言います。


【治療】
尿道下裂の手術は基本的には陰茎の形成と尿道口の亀頭部先端への開口、 ならびに余剰の包皮を使用して尿道を形成する事が基本になります。 また停留精巣などの併存する障害に応じて手術内容も増加します。 停留精巣の場合には精巣固定術などが施行されます。 精巣機能低下によるED/勃起不全は精巣固定術後も遷延する事が多いとされています。


【手術時期と術式】
尿道下裂の手術は精神的なトラウマが残らないように、情動の成長や彼我の認識が明確になる前、 すなわち生後6~18カ月の内に施行される事がほとんどになります。
実際の尿道下裂の手術の流れとして、まず陰茎形成術が施行されます。 陰茎形成術は尿道索によって彎曲した陰茎を性交や排尿がきちんとできるようにする形成手術で、 基本的には陰茎包皮と皮下組織を陰茎海綿体から剥離する事で陰茎の彎曲を軽減します。
次に、陰茎背部の余剰の皮膚を利用して、これをチューブ状に縫合し新たに尿道を形成します。 この形成術は、陰茎形成術に合わせて一期的に実行する場合と陰茎形成術とは分けて二期的に行われる場合が有ります。


【尿道下裂による性交障害の治療法とED/勃起不全治療薬】
尿道下裂に伴う性交障害に関しては尿道索による物理的な牽引と陰茎の形状の不整が原因となるので、 基本的には手術的な尿道下裂の解決策が望ましいと思われます。 しかし合併する停留精巣による精巣機能障害からED/勃起不全を生じた場合にはED/勃起不全治療薬が効果的と思われます。


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