現代における性器結核

性器結核の臨床像

【性器結核とは】
性器結核genital tuberculosisとは、生殖器における結核菌感染になります。
性器結核は、主に女性の子宮における結核菌の感染症を指します。

【性器結核の原因】
性器結核の原因菌である結核菌とは、 正式な名称をマイコバクテリウム・ツベルクローシス Mycobacterium tuberculosisと言い、 グラム陰性無芽胞性桿菌に所属する抗酸性の細菌になります。
性器結核の原因である結核菌は酸・アルカリ・アルコールに強い上に乾燥にも強く、 また空気感染を引き起こす事から、特殊な対応が必要になる細菌です。

基本的には肺に孤立性臓器結核を発症する病原菌になりますが、 低い頻度ですが、肺外結核と呼ばれる肺以外への結核菌感染症を引き起こします。 精索炎などの結核感染症は、この肺外結核に所属します。

【性器結核の特徴】
結核菌は、基本的には孤立性の臓器結核の形をとり、その多くは肺感染である所の肺結核が主体になります。
一方、頻度が少ない肺以外の結核菌感染を、肺外結核と呼びます。
性器結核は、肺外結核に所属します。

【性器結核と不妊症】
性器結核は、女性の子宮への感染が主体となり、子宮にて特異的な炎症症状を発生させます。 この子宮粘膜上の特異的炎症は、女性の子宮において受精卵の着床障害を引き起こし、 時に、女性が因子の不妊症の原因になる時があります。

性器結核は、女性の不妊症の原因になる時があります。 また男性の 精巣上体結核・精巣結核は男性の不妊症の原因になるときが有ります。

男女ともに性器結核の頻度は低下しております。

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