『女性にバイアグラは危険。女性にバイアグラを飲ませてはイケない2つの理由を日本性機能学会専門医が解説』

女性にバイアグラを飲ませるのは危険

  • ・女性にバイアグラを飲ませるのは危険です
  • ・女性にバイアグラを飲ませてはイケない2つの具体的な理由があります
  • ・一つは 『バイアグラの女性における安全性が確認されていない事』
  • ・もう一つは 『バイアグラを女性が飲んで妊娠した場合の胎児影響が不明な事』
  • ・バイアグラは専門医の指導の下、正しい適応、正しい使用方法で運用しましょう

女性にバイアグラを服薬させるのは危険です。 女性にバイアグラを飲ませてはイケない理由は、具体的に2つ有ります。 一つは 『バイアグラの女性における安全性が確認されていない事』 、 もう一つは 『バイアグラを女性が飲んで妊娠した場合の胎児影響が不明な事』 です。



当新宿ライフクリニックの外来にて、時にパートナーの女性にバイアグラを飲ませて良いかという質問を頂く事が有ります。


パートナー女性にバイアグラを飲ませようとする方には、共通したバイアグラに対する誤解があります。 それは、バイアグラには 『性欲を高める効果がある』 という誤解です。


バイアグラは本来、自然な性欲の存在の元に、ペニスの海綿体における局所血管拡張薬として作用する薬剤です。 実は、その薬効には性欲を高める効果などは一切有りません。 女性にバイアグラを飲ませようとする方は、こうしたバイアグラの作用の仕方を知らないか、 その作用を勘違いしているケースが多いようです。


勘違いだけで済めば、まだ良いのですが、男性専用に開発されたバイアグラは、女性による服薬が危険である可能性が有ります。 こちらのページではこうした 『女性にバイアグラを飲ませてはイケない具体的な2つの理由』 に関して、 日本性機能学会専門医が解説をさせて頂いております。
宜しければご一読下さいませ。


＜当ページのもくじ＞

  1. 【バイアグラの女性における安全性が確認されていない事】
  2. 【バイアグラを女性が飲んで妊娠した場合の胎児影響が不明な事】

1.【バイアグラの女性における安全性が確認されていない事】

バイアグラは女性における安全性が確認されていない

女性にバイアグラを飲ませるのは危険です。 こちらでは女性にバイアグラを飲ませてはいけない2つの理由から、 『バイアグラの女性における安全性が確認されていない事』 について解説させて頂きます。


通常、医師が処方する処方箋医薬品は、クリニックなどにおける処方開始前に、 何千人もの被験者を動員し、かつ何段階にも渡る安全性のチェックが行われます。


それはバイアグラに関しても例外ではなく、本剤も開発元のファイザー株式会社によって、慎重かつ広範なテストが販売前にされています。 しかし、それはバイアグラにおいては、ほぼ 『男性のみ』 で検証されており、 女性ではこうした広範なテストは行われていません。


これには決定的な理由があり、それは 『バイアグラは男性にのみ適応があり、女性には適応が無い薬剤だから』 です。 バイアグラはペニスへ作用する薬剤なので、ペニスのない女性は使う必要が有りません。 ゆえに女性では、バイアグラの安全性を広範に検証する意味が有りません。


これは月経困難症の専用薬が男性において安全性が検証されていないのと状況は同じになるかと存じます。 生理の無い男性は、こうした薬剤を使用する必要がないので、月経困難症の専用薬は男性での安全性を検証する意味もないという訳です。


『安全性を検証されていない薬剤』 と言われて、その薬剤を飲む気にはなれる人はとても稀だと思われます。 それは、服薬する事でどういった危険があるのか、どのような副作用がでるのかが、全くわからないからです。 例え、何らかの症状が出た場合でも、その薬剤によるものかどうかすら、わからないからです。


女性にとって、バイアグラはそうした薬剤になります。
このように 『バイアグラの女性における安全性が確認されていない事』 は女性にバイアグラを飲ませてはイケない、大きな理由の一つになります。


女性がバイアグラを服用する事には、未知の危険性が有ります。 くれぐれもバイアグラは女性には飲ませてはイケません。


2.【バイアグラを女性が飲んで妊娠した場合の胎児影響が不明な事】

バイアグラは女性が飲んで妊娠した場合の胎児影響が不明

女性にバイアグラを服薬させる事はとても危険です。 こちらでは女性にバイアグラを飲ませてはイケない2つの理由から、 『バイアグラを女性が飲んで妊娠した場合の胎児影響が不明な事』 について解説させて頂きます。


ケースとして、男性が女性にバイアグラを服薬させようとするのは、性行為前になります。 そして性行為には、妊娠の可能性が常に有ります。 それは完全な避妊法がこの世に存在しないからです。


男性の側がバイアグラを飲んでて、女性が妊娠した場合、特に催奇形性などの胎児影響は報告されていないので、この場合は問題有りません。
しかし、女性の側がバイアグラを飲んでて、女性が妊娠した場合は、状況が全く違います。 男性の場合はバイアグラなど服薬の影響が 『精子を介在して』 胎児に影響を与えるのかという、検証済みの間接的なテーマですが、 女性の場合、服薬したものは全て直接的にお腹の中の胎児に影響してしまう上に、全く未検証のテーマになります。


むろん上記1. 【バイアグラの女性における安全性が確認されていない事】 に記載したように、 バイアグラは女性での安全性が広範に検証されていないので、 妊婦ならびにその胎内にいる胎児においても、その安全性はしっかりとは検証されていません。


ゆえにパートナー女性にバイアグラを服薬させて、その女性が妊娠してしまった場合、 女性側が服薬したバイアグラが、女性の胎内で発生した胎児にどのような影響を与えてしまうのか、 誰にもわからないのです。


仮にそうした行為によって障害を持った子供が生まれた場合、 パートナー女性にバイアグラを飲ませるという軽率な行為の代償は、 その子供自身が一生涯払い続けることになってしまいます。


このように 『バイアグラを女性が飲んで妊娠した場合の胎児影響が不明な事』 は女性にバイアグラを飲ませてはいけない大きな理由の一つになります。


女性側がバイアグラを服用する事には、妊娠の結果として発生する胎児にも未知の危険性が有ります。 くれぐれもバイアグラは女性には飲ませてはイケません。



以上、女性にバイアグラを飲ませる事の危険性についてを軸に 具体的な2つの事例を挙げて、 女性にバイアグラを飲ませてはいけない理由を二つ解説させて頂きました。


このようにバイアグラなど処方箋医薬品は正しい適応、正しい使用方法で運用しないと、時に危険な事が有ります。 こうした勃起改善薬のご利用は、薬剤についてしっかりと説明してくれる日本性機能学会専門医在籍のED専門クリニックでされるよう、 何卒お願い申し上げます。

(記載：新宿ライフクリニック-日本性機能学会専門医：須田隆興、最終確認日：2021-06-07)

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