外陰ジストロフィーと女性性機能障害



外陰ジストロフィーの分類と性交障害


【外陰ジストロフィーとは】
外陰ジストロフィーvulvar dystrophyとは、女性の外陰における、 栄養障害や成長障害を原因とし出現する、外陰の白斑や萎縮を生じる疾患の総称です。
外陰白斑症、外陰萎縮症、硬化性苔癬が、ここに属します。

外陰ジストロフィーは、女性の外陰、すなわち、 大陰唇、小陰唇、陰核、恥丘などに、萎縮や鄒壁、白斑等の色調の変化等を生じます。
時には、大腿部にまで及ぶ場合がございます。
境界が明瞭なものや、隆起を認めるもの等、形状は様々です。
癌との鑑別を要す場合もございます。
異形成が強い場合は、やや隆起する傾向にあり、境界明瞭で、表面はザラザラしている傾向が有るとされ、 細胞診の結果、異形成が強い場合は、外科的切除術も考慮されます。

掻痒を伴った白斑が、中心的な症状となります。 灼熱感を自覚される方もいます。


【分類】
外陰ジストロフィーは、主に外陰白斑症、外陰萎縮症、硬化性苔癬に分類されます。

粘膜の色調の変化が萎縮に伴い、さらに白い斑状皮膚所見を示すものを外陰白斑症と呼びます。 外陰白斑症は、女性の更年期障害に伴う、女性ホルモン/ エストロゲン の減少によって発症します。

外陰萎縮症は、鄒壁を形成して膣口部の狭窄や小陰唇の消退を示すします。
多くは、外陰白斑症に合併して発症いたします。

外陰白斑症、外陰萎縮症は、かつては前癌病変と考えられておりましたが、 現在は、癌化する事は少ないと考えられております。

硬化性苔癬は、萎縮性の白い斑状皮膚所見を示します。
隆起は認めず、境界が不明瞭な事が多いとされます。


【治療】
局所の清潔を保ち、そのうえで、ステロイド含有外用薬や抗ヒスタミン薬含外用薬を塗布し、経過をみます。
刺激の強い化粧品や石鹸、シャンプーなどの使用は控えます。
また、異形成が強い場合は、切除術が施行されます。


【鑑別診断】
外陰部の掻痒を来たす疾患と鑑別を要します。
カンジダ症やトリコモナス症と言った膣炎からの外陰炎、下着や生理用品などによる接触性皮膚炎、 コンジロームやページェット病、外陰癌などの腫瘍性病変、アトピー性皮膚炎や湿疹症、乾癬などの皮膚疾患、 ヘルペスや毛じらみ 等の感染症が、掻痒を来たす疾患として挙げられます。
全心疾患として、糖尿病や腎不全、肝不全が原因となることもございます。
心因性に掻痒訴える患者もます。
これら疾患との鑑別を要します。


【外陰ジストロフィーによる性交障害】
外陰ジストロフィーは、膣口の狭小化や外陰自体の萎縮により、性交障害を示す場合があります。
男性の更年期障害 によってEDが発症するのと同様に、 女性の更年期障害も、外陰ジストロフィーの発症から性交の障害を生じる事が多々あります。


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