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【高プロラクチン血症とED/勃起不全】
高プロラクチン血症は、EDなどの男性機能障害の発症原因の一に数えられます。
高プロラクチン血症は、プロラクチンと呼ばれる脳の下垂体前葉から分泌されるホルモンが、
正常よりも過剰に分泌される事で発症し、様々な症状を呈します。
このホルモンは、主に、女性の乳汁の分泌をコントロールしていますが、
女性に高プロラクチン血症が発症した場合は、無月経や乳汁漏出を引き起こします。
男性に発症した場合は、EDの原因となるほか、女性化乳房や乳汁漏出を生じる事もございます。
男女ともに性機能障害の原因となります。
【高プロラクチン血症の原因】
プロラクチンは下垂体前葉から分泌され、その上位に位置する視床下部のドーパミンによって、
抑制的にコントロールされております。
そのため、このホルモン自体の分泌細胞の異常で発症するほか、視床下部の異常で発症いたします。
前者を例に挙げると、下垂体腺腫です。
後者は、視床下部の腫瘍や炎症、肉芽腫などが挙げられます。
さらに、薬剤の副作用で生じる薬剤性高プロラクチン血症もございます。
原因薬剤は、女性ホルモンの
エストロゲン、
消化性潰瘍治療薬のシメチジン、吐き気止めのドンペリドン、抗精神病薬のハロペリドールなど、
広範囲にわたり、多数存在致します。
これらの薬剤はドーパミンの作用を阻害する事で、プロラクチンの分泌異常を呈します。
詳細な機序は割愛いたしますが、その他にも、甲状腺機能低下症、腎不全などが原因となり得ます。
原因疾患や薬剤が明らかでない場合、機能性高プロラクチン血症と診断される場合がございます。
ストレスなどの様々な原因により、ホルモンバランスが乱れ発症するとされています。
【EDの発症機序】
高プロラクチン血症は、詳細なメカニズムは明らかでは有りませんが、低ゴナドトロピン血症を惹起するとされております。
その結果、男女問わず性腺機能低下症が出現します。
女性の場合には無月経等を示し、男性の場合にはEDなどの性機能障害を示します。
このようなホルモン泌障害による男性の器質的性交不能症を、内分泌性インポテンスと言いますが、 本疾患以外に、 甲状腺機能亢進症 や甲状腺機能低下症などが原因となります。
【診断】
血液検査により、プロラクチンが異常高値を示していることを確認する事が肝要となります。
このホルモンは食後に上昇する傾向が有るので、基本的には空腹時、
または、食事の1時間後に測定されます。
食直後の採血は指標になりません。
検査にてプロラクチンの値が20ng/ml以上を示した場合は、分泌異常があると診断されます。
通常複数回測定し、総合的に判断いたします。
薬剤服歴の問診や採血上の甲状腺機能・腎機能検査、頭部MRIなどの画像検査によって原因を検索いたします。
【ED治療】
高プロラクチン血症の原因に応じた治療が必要になります。
薬剤性の場合は、原因薬剤の中止により、数週の内にこのホルモン分泌異常が改善されます。
尚、薬剤中止の際には、代換する薬剤の処方が必要な場合もございます。
自己判断による服薬の中止は危険な場合もございますので、必ず主治医と相談するよう、お願い申し上げます。
下垂体腺腫が原因の場合は、小さなものであれば、
ブロモクリプチンなどのドーパミン作動薬による薬物投与が有効です。
腫瘍が巨大なもの、ブロモクリプチンなどの薬剤が無効な場合、
副作用などの理由で薬剤が使用できないケースでは、手術を検討します。
手術法は、経鼻的に行う経鼻経蝶形骨洞手術(Hardy法)が有名です。
放射線療法として、ガンマナイフが選択される場合もございます。
機能性高プロラクチン血症である場合は、やはり、ドーパミン作動薬で経過観察を行います。
ちなみにカベルゴリンの方が、
ブロモクリプチンよりも高プロラクチン血症に伴うEDの改善が良いと言う報告も有ります。
詳しくはコチラ→
カベルゴリン|ドパミン受容体作動薬によるED/勃起不全治療の可能性
また高プロラクチン血症などホルモン分泌異常が遺残したEDにおいても、
バイアグラなどのPDE5阻害薬は効果的とされています。
現在では、特に女性化乳房などの他の問題が無ければ、こうした性機能障害に対する薬物療法が先行する事も、
しばしばございます。
【特異性】
高プロラクチン血症によるEDは、ホルモン異常による
器質的ED:器質性性交不能症と考えられます。
しかし、このプロラクチンの分泌異常が改善しても、必ずしもEDが改善しなかったり、
分泌異常が改善しなくても、心理療法によりEDが改善する例が有ったりと、
一部では、心因性EDの関連も示唆されています。
一方、下垂体に病変の無い高プロラクチン血症は、性機能障害を示さないという報告や、 治療によって、プロラクチンをコントロールしても、EDは改善しないという報告もあり、 その因果関係の把握を難しくしている所が有ります。
高プロラクチン血症によるEDは、男性の性機能障害全体の1.4~8.5%とも報告されており、
絶対数はかなりの数に上ります。
また、そのほとんどが薬剤が原因と考えられております。
新規薬剤の服用を開始してから、明確に性機能障害が発症したと感じられる場合は、
薬剤の関与が疑われるため、処方している主治医に確認する事もとても重要です。
別項に高プロラクチン血症も含めた内分泌性ED/勃起不全をまとめて有ります。 併せてご参照くださいませ。詳しくはコチラ→ 内分泌性ED/勃起不全
written by 新宿でシアリスなら新宿ライフクリニック.