精巣垂捻転症｜新宿ライフクリニック

精巣垂捻転症の臨床

【精巣垂捻転症とは】
精巣垂捻転症torsion　of　testicul　arappendageとは、ミュラー管の痕跡的構造物である精巣垂が、何らかのきっかけで捻転してしまい、血流障害を来たし、虚血性変化を発生する疾患です。
名前は似ていますが、ウォルフ管由来の精巣上体垂が原因となって発症する精巣上体垂捻転症と、ミュラー管由来の精巣垂が原因となって発症する精巣垂捻転症は似て非なる疾患になります。

【精巣垂とは】
精巣垂とは、くミュラー管の痕跡的構造物で、特に機能のない数㎜の組織になります。
出生男子の約90％近くに精巣垂は認められます。
精巣垂は、精巣に対してやや上方に付着している、精巣付属器の一つになります。

【疫学】
精巣垂捻転症は、若年に発生しやすい疾患で、思春期前後の発症が多いとされています。発症にに左右差はなく、運動などの体を動かしているときに発病しやすいとされています。突然の陰部の疼痛と腫脹を生じる為、急性期症状が急性精巣上体炎や精巣捻転症などの、急性陰嚢症に類似しているため、慎重かつスピーディな鑑別が必要とされています。

【疫学】
治療は基本的に、精巣垂の切除になります。
保存的加療は、副次的な炎症の波及などを示す事があり推奨されていません。

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