短小陰茎とED


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短小陰茎の臨床

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【短小陰茎とは】
短小陰茎とは、該当年齢平均よりも小さなペニスを医学的に表現しています。
性交障害などが無ければ、特に疾患として扱う必要性もありませんが、 男性においてはコンプレックスなどの心理的障害のベースになる可能性もあります。 短小陰茎に関連した精神的トラウマが、 心因性ED の原因になる事も有ります。


【鑑別】
矮小陰茎:ミクロペニスは、 短小陰茎の延長線上にある疾患です。 この2疾患の差異は、サイズ的な違いに他なりません。
ペニスのサイズが、該当年齢平均の2.5×SD以下がミクロペニスに該当し、 該当年齢平均2.5×SD~平均未満までのペニスサイズは、短小陰茎に該当します。

その他、鑑別疾患として、ペニスのサイズは正常レベルなのに、実際より小さく見える 埋没陰茎 などが挙げられます。

これらの疾患の鑑別は、基本的には、生下時からエピソードと外観また入念な触診、 ペニスサイズの測定からなされます。


【短小陰茎の発症機序】
短小陰茎の発症機序としては、 クラインフェルター症候群 のような染色体異常や、性腺機能低下症などの内分泌異常 (類宦官症など) が原因となります。
端的には、これらの疾患は、男性ホルモンである 精巣性アンドロゲン が相対的に少ない状態であり、これがペニスサイズを小さくしてしまった主因になります。
ミクロペニスでは、短小陰茎と比較し、この男性ホルモンが少ない状態が、より高度である事が、 よりペニスを小さくする要因になります。


【治療】
短小陰茎の治療は、その原因が、ペニスの発生・発達時における男性ホルモンの相対的低下である場合は、 テストステロン の塗布薬などが使用されます。
治療の目標は、進展したペニス長が3.5㎝以上になる事です。
治療介入は、乳児期と充分な発達が見られなかった二次性徴の時期が中心とされていますが、 乳児期の治療介入の方が、効果が得られやすいとされています。
しかし、ミクロペニスのような明らかな発達異常と言えない状況では、多くは、乳児期からの薬物治療を行いません。 乳児期は経過観察とされる事が多いため、短小陰茎の医療介入は、 多くは、二次性徴経過を確認されている学童期になります。


【注意点】
短小陰茎は、ミクロペニスに比較して、極端にペニスが小さい状況では無いので、 主観的に”小さい”と自己診断しても、客観的には正常であることもしばしばございます。
自分視点ですと、下腹部以下にあるペニスは小さく見えやすい傾向があるので、 過小評価しがちである事は否めません。
また、計測した場合も、正しい計測方法をしていない場合もあり、 自分が短小陰茎であると誤解してしまうポイントの一つです。
ペニスの該当年齢平均は、年齢によって変わってきますが、 正しく測定すると、平均を満たしている場合も多いと言われています。
短小陰茎は、患者の主観で判断される事も多く、希望とするサイズと医学的な標準サイズと解離する事も有り、 診断には、曖昧さがございます。

ペニスの医学的な計測方法を解説したします。
基本的に起立して計測します。
勃起した状態のペニスを、床と水平になるようにして、 亀頭部の先端から下腹部のペニスの根本までを定規で計測いたします。
この場合、定規は、下腹部に強く押し付けるように測るのがペニス測定のコツです。


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