パーキンソン病における、治療薬に伴う性欲の亢進はしばしば報告されます。
性欲亢進は、精神科疾患の既往のない場合や明らかな認知症gない場合でも生じえます。
パーキンソン病の性欲亢進の診断基準は、極少数の研究で示されていますが、この問題について、
診断基準や程度を確立することは、簡単ではありません。
性欲亢進は、パーキンソン病患者の2.0%に認められています。
ドーパミン製剤で治療を受けているむずむず足症候群患者の性にする関心の増加は、6%程度に認められていると報告されています。
3090人のパーキンソン病患者を対象にした試験では、衝動的な性的な行動は3.5%認められたと報告されています。
著者らは、Minesota Impulse Disorders Interviewを用い、患者に、どれだけ性行為セックスや繰り返される行動、空想、衝動について関心があるか質問しています。
8.8%のパーキンソン患者に、性欲の亢進が、患者自身またはそのパートナーから報告されています。
著者らは、実際問題として、このパーセンテージは低く見積もられていると考えてます。
他の報告では、性欲亢進の報告が少数ながら存在します。
Cannasとその仲間らは、11年間で、歪んだ性的な振る舞いを9例報告しています。
Klos等は、8年間で15例報告し、また、新規発症パーキンソン病の2.6%にギャンブルや性欲亢進を認めたとする報告もあります。
性欲亢進は、男性の性、若年発症例、ドーパミン製剤、うつに関連しています。
性欲亢進した患者は、ギャンブルをする患者、衝動的に食欲が高進する患者に比べ、
記銘力の低下や情動の抑制ができないなど、より認知機能障害を示しています。
この衝動的な行動の原因は、まだはっきりしていません。
性欲の亢進や性的な衝動の抑制困難(これらは、ともにドーパミンの制御に依存しています)、
神経退縮の経過に関係していると思われています。
視床下部核の刺激は、衝動的の制御困難に対して、好ましい影響も、悪影響も及ぼします。
性欲亢進が生じた場合、家族にとって、先に既述したように、かなりの苦痛にになります。
そのため、可能なだけ早期に発見し対処しなければなりません。
ドーパミン作動薬の中断は、性欲亢進えお抑えるのに効果的です。
性欲亢進について、通常の看護業務にも影響を来たすため、診療に携わるスタッフの教育も重要になります。
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