Sexual dysfunction in men with type 2 diabetes.
Postgrad Med J. 2012 Mar;88(1037):152-9.
新宿でバイアグラは新宿ライフクリニック.
多くの熟年~老年糖尿病患者は、性的に活発ですが、非糖尿病患者以上に性的に活発でない割合が高くもあります。
糖尿病の有病率は、全世界的に増加の一途を辿っており、多くの場合は、若年者の糖尿病発病率が増加しているのが原因です。
近い将来、糖尿病により性機能障害で苦しむ方が増加すると考えられます。
男性糖尿病患者の性機能障害は、勃起不全EDがまず第一にあげられますが、射精障害、オーガズム障害、性欲減退(性的欲求障害)と様々です。
多くの糖尿病患者における性機能障害の研究報告は、糖尿病と勃起不全に焦点が向けられています。
有病率や危険因子、勃起不全ED以外の性機能障害の原因などは、あまりよく知られていません。
性機能障害に対する多くの研究において、統一された厳格な方法を欠いているため、その結果の理解にも制限が生じています。
勃起不全ED以外の性機能障害は、一般的でないとされますが、多くの場合は合併し、悪循環を形成いたします。
性機能障害は、性機能および生殖機能、精神的な健康と一連の健康問題です。
一部の性機能障害は、全身疾患のマーカー的な症状と認識されています。
アメリカ糖尿病学会は、糖尿病患者の評価すべき要素の一つに、潜在的な性機能障害の評価を上げています。
しかし、多くの内科医は、性的な問題を重要視せず、一部の糖尿病患者しか、性機能障害の診断治療を受けていないのが実情です。
内分泌学会は、臨床医は、全ての男性糖尿病患者に男性ホルモンであるテストステロンの欠乏症がないかどうか、スクリーニングを行うべきであるとしています。
男性糖尿病患者では、性腺機能低下症の有病率が高く、男性ホルモン欠乏症の兆候は、非特異的な性機能障害です。
特に多くは勃起不全EDと性的欲求障害で、テストステロン欠乏症の最初の症状となりえます。
《表1:性機能障害の分類》
【勃起不全ED】
勃起不全EDは、性行為を満足にこなしうる勃起が得られない、または維持できないものと定義されます。
【射精障害】
射精障害は、早漏、
遅漏症、無射精症、
逆行性射精も含みます。
【早漏症】
早漏症は、診断基準は様々ですが、女性の膣に挿入する以前に、または、膣へ挿入し1分以内に射精するものとされます。
その結果として、苦痛や悩み、欲求不満が生じたり、場合によっては性的な肉体関係を持つことを避けるようになる場合もあります。
【遅漏症】
遅漏症は、より定義が難しく、正常な射精までの時間が、どの程度なのか定義されていません。
DSM-Ⅳ-TRは、遅漏症を、正常な性的な興奮を得た後の、持続または反復するオーガズムの遅延または欠如としています。
このとき、集中、強度、持続時間が十分であったか判断する必要があります。
これら障害は、著名な苦痛を与えるものであり、個人の精神状態に影響を与えます。
遅漏症は、単に射精に時間を要する場合から、射精まで至らない場合など、程度は様々です。
【無射精症】
無射精症は、射精の欠如とされ、オーガズムは伴う場合と伴わない場合があります。
【逆行性射精】
逆行性射精は、精液の尿路膀胱への逆流と定義されます。
完全な逆行性射精の場合と、一部は、体外へ射精される、部分的逆行性射精があります。
【オーガズム障害】
オーガズム障害は、オーガズムに達しない無オーガズム症から、オーガズムに達するのに時間がかかる場合やオーガズムの感覚が減弱しているものを含みます。
オーガズム障害と無オーガズム症は、しばしば、間違った使われ方をします。
オーガズム障害は、完全な射精機能を保っていたとしても、生じうるものです。
【性的欲求障害】
性的欲求障害は、持続する、または反復する、性行為に対する性的なファンタジーと欲求の欠乏欠損とされます。
これは、たとえば、年齢や性、生活環境など、性機能に影響を与える要因となります。
【勃起不全ED】
勃起不全EDは、非糖尿病男性と比較しても、糖尿病男性における性機能障害の中で、最も一般的なものです。その有病率は、85%に至ると報告した研究もあります。
【射精障害】
糖尿病男性患者において、射精障害の有病率は増加しているように思われます。
早漏症の有病率は確立されていません。
その理由の一つに、早漏症の科学的根拠に基づいた診断基準が無いことがあげられます。
糖尿病男性の早漏症の有病率は32~67%と報告されたり、早漏症と糖尿病に関係が認められなかったする報告もあります。
【遅漏症と無射精症】
遅漏症と無射精症は、最も一般的でない性機能障害の一つかもしれません。
一般男性における遅漏症と無射精症の有病率は、明らかではありません。
糖尿病男性における遅漏症と無射精症の有病率もまた明らかではありません。
【逆行性射精】
同様に、逆行性射精は、しばしば糖尿病男性に見受けられると性機能障害とされていますが、逆行性射精の有病率もまた、明らかではありません。
【オーガズム障害】
オーガズム障害の有病率は、糖尿病男性で高率のようです。
しかし、オーガズム障害の研究報告は実際には存在しません。
【性的欲求障害】
糖尿病男性における性的欲求障害に関するデータは不足していますが、糖尿病は、性欲減退の危険性を増加する事が示唆されています。
【勃起不全ED】
糖尿病と勃起不全EDの危険因子とその関連性は、表2に示します。
年齢、糖尿病の罹病期間、グリコヘモグロビンA1cを指標とする代謝コントロール、喫煙、高血圧症の有無、
動脈硬化の原因となる脂質異常症、肥満症、座っていることの多い生活習慣は、糖尿病男性の独立した勃起不全EDの危険因子です。
これらは、動脈硬化の危険因子としても確立されたものであり、血管性勃起不全EDの主要な危険因子であります。
合併する糖尿病性合併症は、やはり、勃起不全EDのリスクを増加させます。
一部の勃起不全の原因となる疾患は、糖尿病患者では、より一般的に認められます。
たとえば、ペロニー病やうつ病、その他の感情障害です。
うつ症状の存在は、糖尿病男性の勃起不全ED発症を予見します。
ある研究報告では、50%の例で、精神的な要因が、勃起不全EDに影響し、11%が勃起不全EDの原因となっていると報告しています。
精神的要因の重要さは、糖尿病患者の多くが、夜間勃起現象や、朝立ちが比較的持続する事からも、明らかです。
糖尿病患者では、抗うつ薬や降圧剤(特にβ遮断薬、
サイアザイド系利尿薬、スピロノラクトン)や、
フィブラート系脂質異常症治療薬は、薬剤性勃起不全EDと関係があります。
《表2:勃起不全EDの危険因子》
【早漏症】
糖尿病を長期に渡り罹病し、代謝コントロールが悪く、心血管系疾患や勃起不全EDが認められる場合は
糖尿病患者において、早漏症のリスクが増加すると報告されています。
精神的な要因は、精神的な要因も作用し、また、器質的な理由、特に糖尿病性神経症も、重要な役割をしています。
《表3:早漏症の危険因子》
【遅漏症と無射精症】
糖尿病患者における、遅漏症の危険因子に関する研究報告はありません。
糖尿病性自律神経障害は、脈管の蠕動運動を欠如させ、無射精症を引き起こす可能性があります。
遅漏症と無射精症は、選択的セロトニン再取り込み阻害剤(SSRI)の副作用としてしばしば記載されています。
【逆行性射精】
逆行性射精は、膀胱の括約筋の問題として発症する事が、最も一般的です。
膀胱頚部の交感神経が、糖尿病性神経障害により障害を受けると逆行射精を生じます。
【性的欲求障害】
糖尿病男性の性欲減退の潜在的危険因子に関する研究報告は、僅かにしかありません。
2つの研究報告では、年齢と性的な興味との間に逆相関が認められたとしています。
勃起不全EDと性欲減退の関係は、報告されています。
性的な興味を減弱させる危険因子と考えられる病的な状態は、一般男性に比較し糖尿病男性において、より一般的とされています。
たとえば、鬱や性腺機能低下症、冠動脈疾患、腎臓病、特定の薬剤の使用(抗うつ剤や一部の降圧剤)です。
《表4:性的欲求障害の危険因子》
性機能障害は、精神的な健康と性機能生殖機能の問題からなります。
勃起不全EDを有した糖尿病患者は、より勃起機能が悪化し、満足な性交渉が行えず、勃起不全EDは情緒にも多大な影響を及ぼします。
逆行性射精や無射精症は、糖尿病男性の男性不妊の最も多い原因です。
性機能障害の一部、特に勃起不全EDと性的欲求障害は、性腺機能低下症の臨床的な初発症状となり、テストステロン欠乏症の可能性があります。
性腺機能低下症の診断と治療は、テストステロン補充療法の性機能や生活の質、糖尿病、心血管系疾患のリスクや対する機能等に対する利益に関する、今後のさらなる研究報告が必要ですが、それ以外にも以外にも有益かもしれません。
一部の性機能障害は、全身性の器質的な病気の早期のマーカーとして、有用である事が、認められつつあります。
勃起不全EDは、心血管系疾患の早期マーカーとして考えられるようになっております。
糖尿病患者における勃起不全EDの重症度は、冠動脈疾患以外の心血管系疾患の不良な予後に関係しているとされます。
勃起不全EDが存在する場合、心血管系疾患の評価を行うべきです。
糖尿病の存在は、細小血管障害の存在にもつながるため、細小血管障害のスクリーニングも行うべきとされています。
性機能障害、勃起不全EDを評価は、治療歴、性生活歴、身体検査、精神状態の評価(患者ご本人とそのパートナー)と、必要があれば血液検査を行います。
治療歴は、性機能障害の危険因子の有無を中心として、性機能障害の原因であり、性機能障害を増悪させる併存疾患が無いかどうか確認する必要があります。
様々な種類の薬剤が、性欲、勃起機能、射精やオーガズムに影響を与えます。
薬剤性性機能障害は、特異な検査や治療を行う前に、常に除外する必要があります。
特に、様々な薬剤を服薬していることの多い高齢糖尿病患者では、重要になります。
性生活歴は、性機能障害の発症時期を特定するのに必要です。
これが持続的なものであるのか、状況によって変化するものであるのかを評価し、他の合併する様々な性機能障害の診断の参考になります。
国際勃起機能スコアIIEFなどの問診票は、全ての性機能障害の評価に有用です。
身体検査は、性機能障害の危険因子の兆候や糖尿病性合併症、その他の合併疾患を発見し得ます。
精神状態の評価は、パートナーとのリレーションシップの問題や患者本やそのパートナーのメンタルな原因を特定します。
この場合、患者本人とパートナーは個別に問診した方が良いと思われます。
【勃起不全ED】
血液検査で、血糖コントロール、血清クレアチニン、脂質異常症、遊離または活性型テストステロンを行う場合がございます。
それ以上の検査は、患者さまの状況によって考慮いたします。
血管機能の検査や、末梢神経の検査、自律神経の検査は、多くの患者において必要がありません。
器質性勃起不全なのか心因性勃起不全なのかは、治療に対するアプローチが異なる場合もあるため、きちんと鑑別する必要があります。
しかし、多くのケースでは、治療法が基本的に同じであるため、器質的に何が異常であるか鑑別することは、あまり重要ではありません。
薬剤性勃起不全、性腺機能低下症やペロニー病など特異的な治療を要する疾患は、除外されなければなりません。もしそのような疾患でない場合は、適応外でない限り、治療を開始する事になります。
【射精障害】
早漏症は、様々な診断基準が採用され、その治療方法もまちまちです。その他の射精障害についても然りです。
早漏症の診断は、膣内挿入後、どのくらいで射精に至るか、射精がコントロールができなくなるか、という主観的な判断が中心となり、
早漏症により受ける精神的ストレスや苦痛など、ご本人の評価が元になります。
血液検査は、診断に必要ありません。
合併する他の性機能障害が疑われた場合は、精査を進める必要があります。
遅漏症と無射精症の診断アルゴリズムも発表されています。
射精後の尿検査や微生物学的検査が推奨されています。
遅漏症の患者には、テストステロン欠乏症のチェックが勧められています。
【性的欲求障害】
性的欲求障害は、最も評価の難しい性機能障害です。性的欲求の評価には問診票が用いられます。
性的欲求障害の診断がなされた場合、二次的な性的欲求障害、つまり、感情障害(うつ病、神経症や他の精神疾患)、薬剤の副作用(特に精神科疾患の薬剤)、パートナーとのリレーションシップの問題は、除外する必要があります。
これら潜在的な原因が除外された場合は、血液検査、特にテストステロンのチェックが必要です。
【勃起不全ED】
心血管系の評価は、すべての糖尿病ED患者において、EDの治療を行う前に必要なことです。
PrincetonConsensusPanelsは、様々な心血管疾患を有した男性患者の性行為に伴うリスクの程度の評価、層別に有用です。
生活習慣の改善(運動不足の改善、地中海地方の食事、摂取カロリーの低減)は、一般男性における勃起機能に好影響を及ぼします。
糖尿病男性における勃起機能の改善にも同様に効果がある可能性があります。
フォスフォジエステラーゼ阻害剤
器質性勃起不全EDの治療には、いくつかの薬剤が使用可能です。
アメリカ泌尿器科学会、アメリカ内科学会、アメリカ内分泌学会、ヨーロッパ泌尿器科学会からガイドラインが示されています。
使用に伴う禁忌がなければ、5型フォスフォジエステラーゼ阻害剤(PDE5阻害剤)である、シルデナフィル(バイアグラ)、
バルデナフィル(レビトラ)、タダラフィル(シアリス)は、効果的な薬剤として使用されます。
これらは、糖尿病患者の勃起不全EDにも有効であることが示されています。
この3剤の違いは、効果発現までの所要時間と効果持続時間が異なりまが、3剤は同様に勃起不全に効果的であり安全です。
狭心症や心筋梗塞などの冠動脈疾患があるからと言って、必ずしもバイアグラなどのPDE5阻害剤が使用禁忌になるとは限りません。
不安定狭心症や、最近発症した心筋梗塞、ある種の不整脈、コントロール不良な高血圧は、禁忌事項となりえます。
これら疾患を要する患者は、PDE5阻害剤を服用する前や性行為を再開する前に、心血管系の検査を受け、治療を行ってください。
ニトログリセリン系薬剤(硝酸剤)を服用中の患者は、PDE5阻害剤の服用はできません。
一部のα遮断薬との併用は、起立性低血圧をきたしやすくするため、注意が必要です。
糖尿病患者、非糖尿病患者ともに、同様のガイドラインに沿って治療を行いますが、糖尿病患者の場合、非糖尿病患者に比較して、PDE5阻害剤の効果が得にくいと報告されています。
コントロール不良の2型糖尿病と性腺機能低下症の患者は、PDE5阻害剤の反応が乏しいとされています。
2型糖尿病患者で性腺機能低下症候群の患者に対し、テストステロン補充療法の効果を調べて報告はわずかにしか存在せず、その報告も、性機能に焦点をあてたものではありません。
ある報告では、PDE5阻害剤の服用に加え、にテストステロン補充療法を行ったところ、良い効果が得られたとし、他の報告では、経皮的なテストステロン補充療法は、性機能に有益な効果をもたらす可能性があるとしています。
しかし、テストステロン補充療法は、プラセボ(偽薬)と比較し、勃起機能を改善する傾向にありますが、有意ではないとされています。
経口薬による治療で効果が得られなかった場合や、PDE5阻害剤が使用できない場合、局所的な治療が次の治療として考慮されます。
個々の患者に合わせた治療法を選択することが重要です。
陰圧式勃起補助具
陰圧式勃起補助具は、選択枝の一つです。
自発的な勃起と陰圧式勃起補助具による勃起には異なるところもありますが、糖尿病による器質性勃起不全EDに対して最低でも70%に効果があるとしています。
しかし、患者満足度は良好とはいえず、実際に陰圧式勃起補助具を使用している方は、少数に留まります。
出血凝固異常のある患者や、抗凝固療法をされている患者は、陰圧式勃起補助具の使用に、注意が必要です。
陰茎海綿体注射
パパベリン、フェントラミン、プロスタグランディンE1の単独または併用を使用した陰茎海綿体注射や、経尿道的なプロスタグランディンE1の投与は、患者様の負担がやや大きな治療法になります。
陰茎海綿体注射や経尿道的なプロスタグランディンE1注射の効果は、NO-サイクリックGMPの経路からは独立したもので、PDE5阻害剤の効果がなかった場合でも、代替療法になります。
この治療法の有用性は、糖尿病患者様でも実証されています。
しかし、この治療法の中断率は高率です。その理由は、効果が得られなかったとするものや、副作用や陰茎への注射に対する抵抗感などです。
陰茎プロステーシス
外科的な陰茎プロステーシスの挿入術は、他の治療がうまくいかなかった場合のオプションとなります。治療による満足度も高く、糖尿病の器質性勃起不全ED以外にも効果的です。
【射精障害】
射精障害(早漏症、遅漏症、無射精症、逆行性射精)の治療は困難なことが多く、それは糖尿病患者に限ったことではく、射精障害全般に当てはまることです。
【早漏症】
早漏症の治療アルゴリズムが、最近、アメリカ泌尿器科学会、アメリカ内科学会、アメリカ内分泌学会、ヨーロッパ泌尿器科学会から発表されています。
精神療法や行動療法によるアプローチは、良い効果もあるのですが、その効果について詳細に記載されていません。
糖尿病患者に限った早漏症に対する報告はありません。
薬物療法は、選択的セロトニン再取り込み阻害剤、三環系抗うつ薬であるイミプラミン(トフラニール)を常用または必要時のみ使用する、または、必要時に局所的麻酔薬をしようすることになります。
合併する勃起不全EDや他の性機能障害があれば、優先的にそちらを治療する、または早漏症治療と同時に治療することになります。
【遅漏症と無射精症】
無射精症の治療は、ご本人の問題だけでなく、挙示希望である場合、そのパートナーにとっても重要な問題です。
この異常が薬剤の副作用によるものであれば、これを減量する必要があります。
血管性であったり神経性であった場合、すぐ改善することは難しいかもしれません。
薬物療法には限界があり、推奨される治療法も存在しません。
もし、器質性や医原性の原因が除外できた場合は、大規模な臨床試験で有用性が示されてはいないのですが、精神療法や行動療法が考慮されます。
【逆行性射精】
糖尿病における逆行性射精に関する報告は、僅かですが存在します。
それによれば、三環系抗うつ薬であるイミプラミンと、偽性エフェドリンが、逆行性射精を改善する可能性が指摘されています。
逆行性射精や無射精症は、糖尿病男性の男性不妊の最も多い原因でもあるため、重要事項です。
電気射精は、精子を得るためにしばしば行われる方法です。
膀胱内に射精された精子を回収し、子宮内で受精させることになりますが、その効果は、データとしては現在のところございません。
性機能障害の一部、特に勃起不全EDと性的欲求障害は、性腺機能低下症の臨床的な初発症状となり、テストステロン欠乏症の可能性があります。
【性欲減退】
糖尿病患者における性的欲求障害の治療に関する、特異的な治療法は、いまだ指摘されていません。
性腺機能低下症に関する治療報告は、わずかながら存在します。
もし、性欲減退が性腺機能低下症が原因であるならば、テストステロン補充療法が効果的である可能性があります。
この治療法は、非糖尿病患者の場合と同様です。
性欲減退、性的欲求障害がうつや神経症、によるものであるならば、これらを適切に治療することが、性欲減退や性的欲求障害の治療に繋がります。
このとき、抗うつ薬を中心に治療されることになります。
【サマリー】
性機能障害は、2型糖尿病男性で一般的に認められる異常ではありますが、一部の患者さましか診断治療されておりません。
多くの研究報告が勃起不全EDを対象にしているため、性機能障害全体の有病率や危険因子、その原因は、いまだに不明なところもござます。
性機能障害は、性的な問題や生殖機能の問題、精神面の問題などと、一連の問題となっております。
糖尿病男性は、あらゆる性機能障害に罹病する可能性がございます。
糖尿病による器質性勃起不全EDに対して、様々な薬物療法がおこなわれますが、いずれも、有効性が証明されています。
その他の性機能障害については、精神療法、薬物療法ともに、その研究データが不足しているため、今後の研究報告が望まれます。