テストステロン軟膏であるグローミン®による男性更年期障害治療



男性ホルモン軟膏グローミン®による男性更年期障害治療

ばいあぐらなら新宿ライフクリニック。


【グローミン:男性ホルモンの軟膏と男性更年期障害の治療】
グローミンは、男性ホルモン軟膏で、大東製薬工業から市販されるOTC医薬品です。
男性更年期障害 の治療効果が見込める事が報告されています。

今まで、男性更年期障害の治療は、注射によるアンドロゲン補充療法が主体でした。
定期的な注射が必要な治療方法であり、実際に、治療導入における高いハードルになっておりました。
男性更年期障害という疾患概念が、一般に普及したにも関わらず、治療介入の一般化が遅々としているのは、 注射による治療の受入れの難しさがあると思われます。
針を使用せず、痛みの伴わないペインレスな男性更年期障害治療が望まれております。
もし、これが実現可能であり、多くの検討や研究によって、その効果が立証されれば、 本疾患の治療が、根本的に変わってくる可能性もあります。

本項では、グローミン:男性ホルモン軟膏による男性更年期障害治療に関して、その詳細、効果また長所、 短所に関して私見を交えて詳述しています。


【グローミン:男性ホルモン軟膏とは】
グローミンは、男性ホルモン軟膏の商標名です。
男性更年期障害治療に効果があると報告されています。

一般薬局でも購入可能な、OTC医薬品:オーバー・ザ・カウンターの薬品です。
つまり、この薬品の購入にあたり、医師を介さず薬剤師から入手する事が可能です。

しかし、本薬品の製造販売元は、50歳以上の男性が使用する際には、事前の泌尿器科の受診を推奨しています。
また、第1類医薬品になりますので、対面販売が義務となり、 あらゆる通販・宅配が、厳重に禁止されている薬剤でも有ります。

グローミンは1gの軟膏中に10mgの男性ホルモンを含有しております。
使用方法としては、チューブから2cmほど軟膏を出して、陰嚢や顎下、腋窩などに塗布します。

性欲欠乏や性欲減退などの症状が出現している内は朝晩一回ずつ、 症状が改善するようなら、早朝一回だけ塗布いたします。

本剤へのアレルギーが有る場合、小児、妊婦、男性ホルモン依存性疾患の罹患者・既往者・またその疑いがある者、 前立腺特異抗原値が高値の者、睡眠時無呼吸症候群の罹患者などは、グローミンの使用が望ましくないとしています。

グローミンの使用上の注意として、 50歳以上の男性は、上述の通り泌尿器科を受診し、事前に前立腺関連疾患の有無を確認してからの使用が推奨されます。
また、使用中は6カ月毎に前立腺の定期検査が推奨されています。

本剤は、使用上の注意事項として、医療機関への受診が前提となっている部分があり、 完全なOTC医薬品というより、医師による管理が必要な側面が有る、 言わば準処方箋医薬品的とも言える薬剤です。


【男性更年期障害に対する効果】
グローミン:男性ホルモン軟膏は、男性更年期障害に対する改善が報告されています。
グローミンは、性機能学会での発表によると、2cm分の軟膏の顎下投与を1日2回実行する事によって、 施行前と比較して、施行開始から3か月の遊離テストステロン(*テストステロンは男性ホルモンの代表格で、 遊離しているものに生理的活性が有ります。)の値が、統計上有意に上昇したと報告されています。

また、従来の注射投与による補充療法は、生理的な日内変動とかけ離れた遊離テストステロン値の上昇を示していましたが、 グローミンによる補充は生理的範囲内での、穏やかな補充が可能であるとも報告されています。

別の発表によると、男性更年期障害の診断や増悪・改善の指標となるAMSスコアが、 グローミンによって明らかに改善したとも報告されています。
男性更年期障害によって発生した身体的、精神的、性機能的な症状の、 各々の改善が得られたとのことです。


【長所・短所】
グローミン:男性ホルモン軟膏に特化した、他の補充療法に比較した長所としては、

  • ①.生理的なホルモン変動に則した補充療法が施行出来る事
  • ②.針による穿刺などの侵襲が無い治療法であり、負担が少ないため、導入が容易である事
  • ③.混雑した医療機関を受診しなくとも、薬局で購入が出来る事(50歳以上男性を除く)

等が挙げられます。

一方、短所としては、

  • ①.医師の診察を受けずに薬局で購入した場合、 その導入基準、薬剤の効果や副作用の検討などが曖昧になりがちな事
  • ②.注射薬と異なり、効果が穏やかな半面、効果に即効性に欠ける事

等が挙げられます。


【長期投与の問題】
男性ホルモン補充療法の長期合併症に対する解答が集まりつつあります。
特に、男性ホルモン感受性疾患である前立腺腫瘍や前立腺肥大症は、本治療法の施行にあたって、 最も警戒される疾患です。
本邦においては、前立腺癌の発症率、死亡率ともに欧米的に上昇している為、無視できない重要な問題です。
昨今の研究発表では、テストステロンの補充による前立腺癌の発生・増悪・再発リスクは、 当初考えられていたものよりも低いレベルである可能性が、指摘されつつあります。
幾つかの小規模な発表では、前立腺癌全摘術後のテストステロン補充療法によって、 前立腺癌の再発を認めておりません。

より多人数、多国家、多施設による、共同の大規模臨床試験での結論が期待されます。


【男性更年期障害治療の今後】
男性更年期障害で悩んでいる患者は、すでに相当数存在しております。
治療の方法論は、すでに確立しているのため、今後求められる事は、 薬剤の効果・利便性・コストのバランスがとれる事、男性ホルモン補充自体による長期合併症の検証が、 重要な課題となっております。

男性ホルモン軟膏:グローミンおよび注射による男性ホルモン補充療法には、各々長所短所が存在します。
今後の薬剤研究により、バランスが取れた新たな製剤の出現を期待したいところです。


written by れびとら処方なら新宿ライフクリニック.

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