ミクロペニスとホルモン異常



ミクロペニスと先天異常


【ミクロペニスとは】
ミクロペニスmicropenisとは、陰茎が基準よりも大幅に小さい状態で、尿道下裂などを伴う事の多い病態になります。 ミクロペニスは胎生期の精巣の発達障害などに起因するテストステロンの分泌障害から、 ファラス(生殖茎)の発達が不十分である場合などに発生する先天的な問題です。 また二次性徴期におけるテストステロンの分泌障害もまた、陰茎の成長発達を阻害し、 結果として小陰茎を示す事があります。 胎生期ならびに出生後に発生するテストステロンの分泌障害は精巣自体に問題がある原発性性腺機能低下症と、 テストステロンの上位ホルモンの分泌障害などが原因の続発性性腺機能低下症が有ります。 こうしたテストステロンが不足する事によって発生するミクロペニスなどの様々な障害は、 テストステロンの受容体の障害でも同様に発生します。 ミクロペニスは陰茎が小さすぎるが為に性交障害を生じる時が有り、幼少期のホルモン治療が推奨されています。 また長じてはテストステロンの相対的な不足はED/勃起不全を引き起こし、 これもミクロペニス同様の性交障害の原因になります。 本疾患の鑑別診断には短小陰茎、埋没陰茎、翼状陰茎等が有ります。 これらの疾患は、いずれも陰茎が標準より小さい、もしくは小さく見えるという疾患になります。
(詳しくはコチラ→埋没陰茎
(詳しくはコチラ→翼状陰茎
(詳しくはコチラ→短小陰茎


【ミクロペニスの発生】
陰茎:ペニスの発達はまず胎生期におけるファラス:生殖茎の分化・成長が基軸にあります。 ファラスは排泄腔ヒダが左右ともに癒合しあい形成される生殖結節が伸びた状態であり、 これは男性の陰茎、女性の陰核のベースになります。 ファラスはおおよそ胎生12週までは男女ともに同様の分化・成長を続けます。 その後、男性では胎児精巣から分泌されるテストステロンの影響でファラスが伸びていき、 陰茎の形状をとっていきます。ファラスは伸長に並行して尿道ヒダを引き込んで尿道を形成し、 それに応じて尿道口が亀頭の先端に形成されます。 このファラスの伸長と尿道ヒダの引き込みがテストステロン分泌量が足りない場合に不十分に進行して、 ミクロペニスと尿道下裂の原因になってきます。 こうした発生学的な関連性からミクロペニスと尿道下裂は二つ共に合併しやすい疾患になります。


【ミクロペニスの原因となるテストステロンの分泌障害とは①】
こうしたミクロペニスなどの原因となるテストステロンの分泌障害は精巣自体に問題が有り、 男性ホルモン分泌障害を示す原発性性腺機能低下症と、 ゴナドトロピンなどのテストステロン分泌指令を司る上位ホルモンの分泌障害などによる続発性性腺機能低下症とがあります。 原発性性腺機能低下症によってミクロペニスを示す疾患にはクラインフェルター症候群などの染色体異常を示す疾患があります。 クラインフェルター症候群では二次性徴の障害は続発性性腺機能低下症などに比較して少ない事が多く、 成人後のED/勃起不全や男性不妊症にてクラインフェルター症候群自体が発見される事も珍しくないとされています。


【ミクロペニスの原因となるテストステロンの分泌障害とは②】
テストステロンは精巣のライディッヒ細胞から分泌される性ステロイドホルモンであり、原発性にしろ、続発性にしろ、 テストステロンの分泌障害は胎生期の発症ではミクロペニスや尿道下裂、半陰陽等の原因となり、 思春期前の発症によって陰茎や精巣の発達障害による小陰茎、小陰嚢などの原因となり、 成人以降の発症によってED/勃起不全や男性不妊症などの原因となります。


【ミクロペニスの治療】
ミクロペニスは男性ホルモンであるテストステロンの分泌不全もしくは機能不全が問題である事がほとんどなので、 その治療に関しては幼少期のテストステロン製剤による刺激療法が施行されます。 ミクロペニス治療にあたって、テストステロン製剤には塗布薬と注射薬があり、 病状に合わせて全身投与か局所塗布かを決めます。 こうしたテストステロン製剤によるミクロペニスの刺激療法は年少児ほど治療反応が良いとされています。
なおミクロペニスの成人以降の処置としては、自家移植手術の 陰茎海綿体延長術 が有ります。


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